重要事項説明書類で説明

もちろん重要事項説明書類で説明済みの内容についても変更できないので、それ以外の場所で減額工事をひねり出すことになる。具体的には、部屋の中については使用する壁紙や床のカーペットまで説明してしまっているから、変更しやすい箇所となるとどうしても共用部分ということになる。たとえばパンフレットや重要事項説明書類に、「外壁Iタイル貼り、一部吹き付け塗装」となっていれば、値段のはるタイル貼りの面積を少なくして、安価な吹き付け塗装の面積を増やすのである。外観のパースにも表現されていないような、隣地の建物との間で目に触れにくい位置にある外壁のタイル貼りを中止するというのがこの場合の常套手段だ。面積を調整するのではなく素材そのもののグレードを落とすという方法もある。外壁を覆う塗装にしるタイルにしろ、質も値段もピンキリなのである。購入者に現物を見せていなければ、似たような色だけれども耐久性で劣る安価な素材に変更することで、大幅な減額工事項目になる。共用廊下の床の素材を低ランクの物に落としたり、廊下や階段の照明器具のグレード変更や器具の数を減らすというのも、よく行われる減額工事項目の例だ。これらの変更工事項目はすべて、モデルルームやパンフレットには触れられていないというのが共通した条件である。それでは買い主にしてみれば、こういう変更を未然に防ぐために、変更前の建物の状況について知りようがないのかというと、そんなことはない。

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